テカポの星空が、国際ダークスカイ・リザーブのゴールドステータスを獲得

ニュージーランドのアストロツーリズム(天体観測) 人気スポットが国際ダークスカイ・リザーブの ゴールドステータスを獲得した。
天体観測のベストスポットが、世界最大級の新たなリザーブエリアに

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アオラキ/マウントクック国立公園とマッケンジー盆地周辺は、その夜空の突出した美しさを評価され、このたび世界最大級のダークスカイ・リザーブ(星空保護区)として認定されました。この地域は、ニュージーランドでも手つかずの自然が多く残る南島にあるエリアで、すでにアストロツーリズムを楽しむ日本人旅行客の間で最高の星空を満喫できる場所として人気の天体観測スポットだ。
このたび、新たにダークスカイ・リザーブとして認定されたアオラキ・マッケンジー・ダークスカイ・リザーブは、国際ダークスカイ協会(以下、「IDA」)より、2012年6月10日、ニュージーランド・テカポにて行われた国際ダークスカイ会議の授賞式にて、ゴールドステータスを受賞した。
現在、ダークスカイ・リザーブは世界中で4箇所しかなく、中でもゴールドステータスの認定を受けているリザーブは他に1箇所のみとのこと。
IDAのエグゼクティブ・ディレクター、ボブ・パークス氏は、「ゴールドステータスは、光害がほぼゼロの夜空であるということです。つまり、地球上でもっとも星空観察に適した夜空なのです。」と述べている。
本リザーブは、世界遺産登録地域、アオラキ/マウントクック国立公園とマッケンジー盆地周辺の4,300 km2の広大なエリア。
目を見張るほどの美しい山岳地帯は、日中はさまざまなアウトドア・アクティビティーやアドベンチャー、エコツーリズムのパラダイスとして知られていますが、夜になると真っ暗闇の夜空に、ミルキーウェイや北半球からは目にすることのできないマゼラン雲とともに満点の星空を見上げることができる。
新たな日本の観光客を引きつける銀河への窓
ニュージーランド政府観光局の日本・韓国地区局長、ニック・マッジ氏は、以下のように述べている:
「世界各国からの観光客をニュージーランドに引きつける観光アクティビティーとして、天体観測の人気が高まっています。日本では、2012年は一連の日食イベントやH-2Aロケット21号機打ち上げ成功、5月に開業した東京スカイツリー内のプラネタリウム施設など、天体に関するさまざまな話題で盛り上がり、日本人のアストロツーリズムへの関心も高まっています。アストロツーリズムは、幅広い年齢層から関心を寄せられていますが、特に若年層の旅行者の関心が高まっていると感じます。」
こうした日本の需要を踏まえ、ニュージーランド航空は、東京からの直行便から乗り継ぎできるクライストチャーチ~マウントクック間の国内線を新たに就航したことを発表しました。新航路はハイシーズンとなる2012年クリスマス期から就航予定とのこと。
ダークスカイ・リザーブの中心にあるマウントジョン天文台への星空観測ツアーを毎年数多く実施するアース・アンド・スカイ代表の小澤英之氏は、アオラキ・マッケンジー・ダークスカイ・リザーブは観光客に宇宙への窓を提供するユニークな場所だと説明し、「一番星が見え始める頃は普通の星空に見えますが、その後数千という星が夜空を覆い尽くす様子は、息を呑むほどの美しさです。壮大なミルキーウェイを目前にすると自分が本当にちっぽけな存在に感じられます。それはまさに、ロケットに乗らずにして宇宙旅行をしているようなものです。」と語っている。